保護者の声:K君のお母さん

さくらんぼに入るきっかけは?

不登校になってから、Kくんの破壊行為、暴力行為が激しくなったため、スクールカウンセラーや児童相談所でどのように対応していけばいいか相談していました。

徐々に落ち着いてきて、実家の庭で遊んだり、一緒に海で遊んだりして過ごしていましたが、まだ情緒不安定で大人はKくんの言動に振り回されているような感じでした。

次第に同じような毎日に飽きてきたのか、暇と言う日が増えてきたことと安心できる居場所が増えるといいと言われたため、フリースクールを探し始めました。

フリースクールで外でたくさん遊び、笑顔が戻ったらいいなという思いと、ずっと子どもと一緒にいることで私に余裕がなくなってしまうため、一人になる時間を作りたいという思いがありました。

さくらんぼを選んだ理由は、自然の中で遊ぶことが好きなので選びました。

さくらんぼに入ってから変化はありましたか?

本人がとても嬉しそうにしていて印象に残っているのは、魚釣りをして、釣った魚を捌いて料理した日です。
食べた人達がおいしいと言ってくれた、ととても嬉しそうに話してくれました。
家族にもしてあげたいから、と次の日に魚を買ってきて、Kくんが捌いてくれました。
その後も何度か捌いてくれたり、他にも家族に簡単なおやつを作ってくれるようになりました。

また、お祭りやキッチンカーでの活動は苦手だからと全て拒否していたことを、みんなと一緒だからできるかもしれないと言うようになりました。

みんなみたいにならなきゃと思わなくていいから、自分ができることをやったらいいよと話していたので、あれだったらできるかも…と自分ができそうなことを考えるようになり、緊張する、やりたくない、といった気持ちと葛藤しながらも頑張ることができました。

電車で帰ったり、課外活動など、初めての経験もみんなと一緒だったら頑張れるかも、という言葉が増え、実際に参加するようになりました。

本人に話を聞くと、山で遊ぶのが一番好きだったと話していました。
山に登るのが得意だから苦手な子がいたら、自分が手伝うんだと話していましたよ。

元々、優しくて責任感が強いとは思っていましたが、不登校になり、何もかも頑張ることができないくらいに疲れてしまっていたのでしょうね。
みんなと過ごして、頑張れなくても見放すことなく関わってくれて、一緒に遊んでくれて、頼りにしてくれて…
少しずつ 少しずつ元気を取り戻していくのがわかりました。

親からの接し方では、児童相談所で苦手なことが分かったので、Kくんの言うことに気をつけて耳を傾けるようにしています。
甘えている、もっと頑張れるはず、など親の基準を押し付けないこと、見放し、突き放すような声掛けをしないことを気をつけています。

また、自分で考える時間が持てるように一人になれる部屋を作ってあげたところ、イライラしてくると自分の部屋で本を読んだり、一人で遊んだりして気持ちを落ち着かせられるようになり、笑顔が増えました。

それからは学校の相談室に登校するようになり、相談室の先生とカードゲームをしたり、先生の手伝いをしたりするようになりました。
先生たちにさくらんぼの話をすると、「いい学校だね」と褒めてくれたり、「羨ましい!」と言ってくれたりしながら話を聞いてくれるので、よく自慢気に話をしていましたよ。

さくらんぼがない日は母親と一緒に小学校に登校するところから始まり、少しずつ時間が伸びていきました。
今では、朝、靴箱まで送ると一人で教室に入れるようになり、みんなと一緒に授業を受けています。

また、クラスの代表に立候補し、代表として話し合いに参加するなど、初めてのことにチャレンジできるようになったことはとても成長を感じました。

サポーター:トミーからのメッセージ

Kとの思い出は やっぱりこの3つ
2人で一緒に釣りをした事と 2人で一緒に屋根に登って修理をした事 そして、2人で涙流しながらドライブした、あの日です。
壁に立ち向かう勇気!そんな姿を見せてくれました。
また、一見矛盾しているように感じるかもしれませんが 立ち向かう必要もないんだよと言う事も僕に教えてくれました。
勇気・リーダーシップ・優しさ・挑戦する心を持ったK、いまでもそんなKが大好きだぞ!

代表:まゆみさんからのメッセージ

Kくんが初めてあった日、とても利発で運動神経がよくて、賢いお子さんだな、感じました。
親御さんとお婆様の愛情は大きく、Kくんにとってどんな環境が1番良いのかを模索してされていました。
Kくんの行動の1つ1つに、私達にとっての新たな学びがありました。
個性を認め、自己肯定感を育み、 自尊感情を高めていく事で、課題を解決できたのではないかと思います。
異年齢の仲間と大自然の力、サポーターのフォローで成長を遂げたKくんが、学校へ戻るという選択を自らできた事を嬉しく思います。
学級委員長に立候補したとお聞きました。隠れていた個性が発芽して、これからの活躍が楽しみです、ありのままのKくんの人生を楽しんで欲しいと思います。

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